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2006年10月30日~31日 栃木県前日光ツーリング

日時: 2006年10月30日~31日
キャンプ地: 栃木県 銀山平キャンプ場

オートバイ: HONDA XL125S
テント:VAUDE Hogan Ultralight
シュラフ:ドイター プラスシックス,COCOON トラベルシーツ 100%コットンフランネル

マット: THERM A REST WOMEN’S PROLITE3
バーナー: MSR ドラゴンフライ
燃料ボトル: MSR 22oz
クッカー: MSR DURALITE ミニクックセット& DURALITE フライパン
椅子: GRIVEL トレッキングチェア


さて、毎月行きたいねぇと思っていたソロツーリング。あっというまに10月も終わりになってしまい、これはいかん(まあいかんということも無いんだけど)と、後はよろしくと言い残して出発。

したのはいいが、目的地を決めてないぞ(笑)

寒くなると山には入れなくなるだろうから山方面(なんだそれは)、群馬かなあ・・・と漠然と考えながら、まあ関宿あたりまでに決めればいいかと、江戸川沿いをトコトコ進む。
天気は晴れ! 気持ちいいです。
ウールの長袖に春~夏用?のライディングジャケットを着ていたのだけど・・・うすら寒いぞ。
これはイカンと、道の駅五霞でSTOP。
Seirus ジップネックアップを装着。暖かい~。
首のところを温めるだけで体感温度はグッと上がる。持ってきて良かった~。

さて、どうしよう。とりあえず群馬方面ということで、休憩を加えつつR125-R122-R50と繋いで行く。
途中で、あ、そうだ、わたらせ渓谷鉄道が・・・と思い立ち、行き先変更。足尾辺りに行きましょう。
キャンプ場は・・・とツーリングマップルをめくると、見かけた文字。
“銀山平”おお、そうだそうだ。richaが行ってみたいと言っていたとこだ。そこにしよ。

桐生でガスチャージ。5.09L、燃費は40km/L程ということで、いつも通り。
R122は日光に抜けている道で、桐生でR50から別れ日光に向けて渡良瀬川に沿うように標高を上げてゆく。

僕のXLは坂道は苦手だ。6速はおろか、5速でも速度が伸びない場所がある。勾配に合わせてギアをカチャカチャやっていると、後ろに10トンを超えるトレーラーが付かず離れず迫ってきた。
抜かそうと思えば抜けると思うのだが、抜かそうとはしない。坂道で喘ぐXLをトレーラーのヘッドライトが照らし出す。

こんにゃろめ。遊んでやがる。

端によってやり過ごそうとも思ったが、付き合ってやる事にした。
直線の坂道ではどうにもならないが、タイトなコーナーが続いてくると、XLに分がある。
ヒラヒラといくつかコーナーをやり過ごすとトレーラーは遠ざかり、直線で追いつかれるという事を何回か。短い下りと、タイトなコーナーが連続したところで軍配はXLに上がった。

そろそろヘッドライトをというところで草木湖に到着。
richaに銀山平に行く事を告げると、私が行きたいって言っていたのに・・・と(笑)。
まぁまぁ、下見ってことでとなだめて、先を急ぐ。
山の中ということもあって、もうすっかり暗い。
銀山平へと向かう分岐をロストするかもしれないな・・・という不安を持ちながら暗いヘッドライトを頼りにR122を進む。

なんとか分岐も見つかり、県道293へ。
一本調子で標高をあげて程なく銀山平キャンプ場。
“たまには屋根のある所で寝てしまえよ~雨も降りそうだぜ~”と悪魔に囁かれ、少し上にある国民宿舎かじか荘へ。

“いや、俺は仕事だ。今日はVAUDEで寝るのだ。ここでは風呂の値段を聞くのだ”と思いながら、「予約をしていないのですが、泊まれますか?一泊幾らですか?」と口は勝手な事を言っていた。
「はい。大丈夫ですよ。お一人様ですか?一泊9,xxx円です」
xxのところは最初の”9″で、ショックを受けてしまったので、耳に入らなかったのだ。

「・・・お風呂幾らですか?」

9,xxx円の前では、その後悪魔も囁く事は無かった。
それにしても9千円代とは恐れ入った。そんだけあれば何回キャンプに行けると思ってんだバカタレめ。大体俺はキャンプだと言うのに、この口が勝手なこと言いやがって、おかげで赤っ恥じゃないかと、ブツブツ言いながら、キャンプ場に。

「キャンプすんの?! 今から??」
「ええ、まあ」
「狐とか、テンとか、ハクビシンとか鹿とか出るよ。何かあったら嫌だから常設テントにテント張ってで寝れば?」
「その辺は慣れてるので大丈夫です。入ってきても特に問題ないし」
「ふーん・・・熊も出るよ」

熊? ここで?それはちょっと眉唾だなあと思いつつ、
「熊! それは嫌だなあ。最近出たのですか?」
と、ちょっと大げさに驚いて見せて聞いてみる。

おっちゃんは嬉しそうに「ああ、見た事は無いけどさ、ウンチはあるから居ると思うよ」
ほれ。ここには出てないじゃないか。ウンチはどこにあったのだ。きっと少し山に入ったほうだろう。狐とかで平気な顔をしていたので、驚かそうと思ったのかな。
ガハハ! と、おっちゃんは辺りを説明してくれた。
念のために常設テントの中も見せてもらったが、ここで立ててもねえ(笑)
丁寧にお断りして、木立の中にテントを張ることにした。

いそいそと設営していると、「ババババーーーーン!!!」
な、何事だ!

おっちゃんが、「これで大丈夫だよ~」と。
心配して、爆竹を鳴らしてくれたらしい。獣よりもそっちのほうが驚いたぞと思ったが、まあ、親切心ということで受け取った。
その後の出来事で、獣達にはこの爆竹もあまり効果が無かった事が分かるのだが。

おっちゃんが親切心から辺りの電灯を点けていってくれたので、キャンプ場全体がなんとなく見渡せる。
今日は月も出ていないから、いつもは邪魔なだけの電灯の明かりも今夜は助かった。

さっさとテントを設営して、冷え切った体を温めるべく夕食だ。
ソーセージを炒めて、いつものチャルメラ。ふぅ。ようやく温まってきた。
今日はMSRドラゴンフライを持ってきたのだけど、これはいいストーブだ。
弱火から強火までバッチリ調整できる。
プレヒートも楽々。かなり気に入った。まあ、今日はホワイトガソリンだけどね。
灯油だとこうは行かないんだろうなあ・・・

そして、新しいコッヘル! MSRのDURALITEシリーズだ。
ソロでも2人でもということで、ミニクッカーセットに、フライパンを用意した。
今回はソロなので1Lとフライパンだけで1.5Lの鍋はいらんだろうなあと思ったが、やはり要らなかった。
しかもチャルメラとソーセージだし(笑)
このコッヘルセットもお勧め出来る。ただのアルミコッヘルよりも高いけど、焦げ付きにくいし、ハードアノダイズドのボディも格好よい。

さっさと食事を済ませて、上の温泉に行くことにする。寝る前に体を温めたい。
既に一杯呑んでいるので、テクテク歩いて直ぐ上のかじか荘へ。
061031ginzan1-1.jpg 入浴料は600円也。
温泉は内風呂と露天があり、まずは内風呂で体を洗いちょっと体を温めてから露天へ。
だーれも居ない。ふえ~気持ちいい~。
月が見えたり隠れたりしている。降るかなあ。

十分に体を温めて、キャンプ場に戻る。今夜もやっぱり一人きりである。
魚肉ソーセージを肴にいい調子で呑み始めると間もなく雨がテントを叩いた。
ラジオからは”雨、雨、降れ降れもっと降れ~”と、おあつらえ向きの歌が流れてきて笑ってしまう。
こっちは既にテントの中だし、雨天時のVAUDEのテストも出来るのでこりゃいいわいと、思っていると急に眠たくなってしまったのでシュラフにもぐる。

061031ginzan1.jpg 22時ごろ、”ギャー!ガサガサッ! ウギャギャー!”という声で目を覚ます。いたちか何かだろう。
う、寒いぞ。トラベルシーツを出して、シュラフの中へ。これで相当暖かいはず。
ゴソゴソいていたら目が覚めてしまった。
雨は相変わらず降ったり止んだりを繰り返している。

外を覗いてみると、100m程先で狐がうろうろしていた。電灯が点いていなかったら確認出来なかっただろう。すると今後は”キューン”と、鹿。声からすると結構近い。
なんだか生き物の気配がムンムンだね。爆竹の効果は4時間程度って感じかな。

暫く彼らの声を肴にまたチビチビ呑み始めるが、すぐに眠くなってしまった。

061031ginzan2.jpg
目が覚めたら6時。テント内は8度。外は5度位だろうか。
もう少し早く目覚めるかなと思ったのだけど、疲れていたのか、ただ酔っ払っただけか。

雨は止んでいる。ボトムからの水の漏れは確認できず。
あれ?と思ったのが、インナーテント内側に結露が殆ど確認出来なかった。
この空間で人間が寝ていれば、寝ているうちに汗もかくし、結露は当然だと思っていたのだけど・・・
これがボトムの性能のせいなのか、ドアパネル側の半円形のメッシュ窓のせいなのかは定かではないが、ともかく今回インナーテント内側の結露が殆どみられなかった。

気になった点は、サーマレストの上で正座をすると頭が天井につくということ。
コンパクトなテントなので仕方無いといえばそれまでなんだけど、これで停滞となると、ちょっと室内がタイトに感じるのではないだろうか。快適性をとるか、コンパクト性をとるかだね。

061031ginzan4.jpg
ゴソゴソ起き出すと、写真撮影の方が遠くに2名程。
お湯を沸かしてまずはコーヒーを飲み、辺りを見回す。山の上は日が当たっているが、テントサイトはまだ日も当たらず寒い。

昨夜は暗くて気づかなかったが、辺りはすっかり紅葉しており、空の蒼とのコントラストが美しい。
これなら写真も撮りに来たくなるだろう。

061031ginzan3.jpg
朝食はドライフードのリゾットと、昨日の残りのソーセージ。リゾットは水を入れて、火に掛けてかき混ぜるだけで出来上がりという便利物。
焦がさないように気を使うが、ここでもドラゴンフライの弱火が威力を発揮した。

ご飯を食べると体も温まってきた。今日はまず、わたらせ渓谷鉄道の終点、間藤を目指す。
その後は日光まで行かず、前日光県立自然公園あたりの林道をフラフラする予定。
ちょっとのんびりしてしまったので、出発は9:20。
県道293を駆け下りて、足尾の町を抜け、県道250を経由して間藤に到着。

想像とは裏腹に間藤の駅の脇は工場だった。そこからの匂いか、ちょっと不思議な匂いまで漂ったりしている。地図によるとこの上に足尾ダムがあるのでとりあえずそこを目指す事に。
061031ginzan5.jpg わたらせ渓谷鉄道は銅山の工場跡地に延びている。延びているといっても既にその線路は閉鎖されている。
線路の向こうには、使われなくなった工場が異様な迫力で佇んでいた。

そういえば景色がおかしいことになんだか変だぞと辺りを見回すと、緑がとても少ない事に気がついた。

山にも緑は殆ど見られず、岩盤を晒している。
工場の下には渡良瀬川が流れているが、川の傍のあの色、あの青い色はなんだ??

061031ginzan6.jpg
足尾鉱毒事件
学校で習ったような記憶があるが、これがそうなのだろうか。

民間に払い下げられ、1885年頃に大鉱脈が発見されてから、1973年の閉山、しかし精錬所の操業は1980年代
まで続き、1989年にJR足尾線で貨物が廃止になるまで鉱毒は流されていたようである。
とすれば、その間は約100年に渡ることになる。
一説によれば木々が枯れてしまったのは鉱毒ガスの主成分である、亜硫酸ガスが原因とされているが、僕には現時点でそれを特定するデータを持ち合わせていない。

しかし・・・

しかし、足尾の山々の木々が枯れ果ててしまったことは紛れも無い事実である。
いったい、人間はあの工場の中で何をしてしまったのか。
足尾の下流域には、利根川も、江戸川もある。言うまでも無く松戸に住む僕らの水がめだ。
江戸川、利根川流域から取水している地域に住む人数はどの程度になるのだろうか。

鉱毒沈殿用に作られた渡良瀬遊水地で、どの程度の鉱毒が防げたのかはわからないが、1993年には政府がこれまで行った対策は不十分だったと発表しているとWikipediaにあった。

ちなみに渡良瀬遊水地は元、栃木県下都賀郡谷中村という。
谷中村には田中正造という公害反対派の代表とも言える人が住んでいたらしい。

こうした出来事は年月と共に風化し、人々の記憶からも忘れ去られていく。
しかし、忘れてしまってはいけないのだと思う。
失敗を記憶し、そこから学び、それではどのように生きてゆかなければならないかを考えなくてはいけないのではないだろうか。
足尾のあの光景も、見る事が出来るのは今のうちだろう。そのうち蓋をされ、見る事も出来なくなる。

足尾は関東からもさほど遠くない場所にある。是非、一人でも多くの方が、これから未来を担う子供達には特に過去、ここで何が起こったのかを肌で感じて欲しいと思う。
失敗を繰り返してはいけない。

閑話休題。思わぬ方向に話がいってしまったので、ツーリングに戻ろう。

鉱山のある本山地区から足尾まで戻り、県道15を経て、古峰ヶ原ヒュッテに延びる林道に分け入る。
道はやや荒れたダート。道幅は狭く、オートバイならどうってことはないが、車はきつそうだ。
ダートの林道に来たのは何年ぶりだろう。まさかXLで来ることになるとは思わなかったが(笑)。
対向車も無く、人気もまったく無い静かな林道をXLはトコトコ上っていく。124cc SOHCシングルエンジンの音がやけに頼もしく聞こえる。

061031ginzan7.jpg
古峰ヶ原ヒュッテ前は湿原が広がっていた。ここまでくるともう紅葉も終わりに近い。間もなく訪れるであろう白の季節を感じるがそれはそれで悪くはない。

古峰神社まで県道58を降り、ちょっと寄り道の前日光林道を経て、県道246へ。
まだ町に下りたくないと最後の悪あがき。県道15を右に。県道32にある大越路峠を目指す。
県道15を左折すると直ぐにトンネルがドーン! なのだが、そこの手前を側道へ。
峠には展望所もあるが、そろそろ帰りに時間が気になるので寄らずに。
程なく蕎麦屋が。結構人が居たが、美味しいのかな。

県道32に出たら観念して家路を急ぐ。
小山辺りで国道4号バイパスへ。この道はいつもながら高速道路のようだ。
XLにとってはあまり好ましいとは言えない道だけど、短時間で距離を稼ぐにはやっぱりいい。
どんどん南下して利根川を渡る。野田でリザーブ&ガスチャージ。
燃費は38.5km。やはりエンジンを回すと燃費が落ちる。

野田までくれば、カヌーでも帰れる(笑)
で、無事帰宅。走行距離は350km程でした。

そうそう。
前回のツーリングで痛い思いをしたお尻。
アンコ抜きしてないシートを入手して、今回はお尻の痛みもかなり軽減されました。
う、嬉しいです。高かったけど。
次はどこに行こうかな。

5 comments to 2006年10月30日~31日 栃木県前日光ツーリング

  • ういんど

    ソロツー キャンプいいですねぇ~。もうずいぶんやってないなぁ…。
    足尾の手前、黒保根のあたりでケモノの声に怯えながら、雨の中でソロキャンしたのを思い出しました。超初心者だった頃。(^^;)

    >次はどこに行こうかな。

    そのときはぜひ誘ってください。(笑)

  • ソロキャンプツーリング。XLに乗るようになってからは、ようやく2回目です(笑)
    次は今月! 多分。
    行き先は未定! (笑)
    そろそろお山には白い季節がやってきそうですから、今月、がんばって来月が山方面は走り収めでしょうか。紅葉のように段々麓に下りてくる・・・と。

  • エドヤマ

    いいないいな、バイクソロキャン。
    自転車じゃねえ、こうはいかないからなあ。
    それに平日に正々堂々行くトコがいいなあ^^
    またチャリ旅に行きたくなっている今日この頃デス。

  • がじら

    中身の充実したソロツーリングだね。

    キャンプなんてもう10年以上していないなぁ~!
    でも、流石にバイクで出かけて夜走るには厳しい季節になったね。
    私はこの連休に四国方面にソロツーして来たんだけれど、夜走るのはもうやめます。

    寒いし、見えないし、疲れるし….

    でも燃費が40km/Lって…俺のアクシス100でさえ
    20km/L行かないのに…(ToT)。ちなみにCBR君は15km/Lですσ(^_^;)。

  • >エドヤマさん
    確かに自転車だと難しいですね。でも自転車には自転車の楽しさがある! ですよね(^^)
    ちゃりちゃりペダルを回していると楽しいもんなあ。

    平日に正々堂々?いや、結構コソコソですよ(笑)

    >がじら
    夜は怖いです。だってXLは6Vだし(泣)
    すんごく暗いです。山道なんて恐怖だよ。

    四国方面かあ、いいなあ。XLだと何日掛かるかなあ(笑)
    空冷だから夏は夏で厳しいしさ。
    燃費! すごいでしょー。これは嬉しいよ~。
    あ、でも坂道登らないよ(笑)